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春立つ日よめる・・・

そでひちてむすびしみずのこほれるをはるたつけふのかぜやとくらむ
そうだよ。
あんまり水が綺麗だったから、思わず、零れないように手を固く合わせてさ、掬ったんだよね。
うん、とってもおいしい水だったんだよ。

冬になってから、多分、凍ってると思うんだよね。
そりゃ、そうだよね、寒いもんね。
凍って当たり前だよね。

でもさ、今日って立春だよ。
もう春だよ、まだ寒い気もするけど、外に出てみたら案外あったかくて、風がピューッと吹いてきたよ。
きっと、この風が凍っていた水も溶かしているだろうね。
固く結んだ手のひらを、そぉっと開くみたいにさ。

はい、紀貫之の歌ですね。

ワタシが現代語訳するとこんな感じ。

今日は立春ですが、実際のところ、まだ暖かいには程遠い気温です。
なぜだか、オホーツク海側の枝幸で、-33℃まで下がったようで、これ、とっても珍しいです。
だって、オホーツク海側、ですから、一応海に面しているわけで・・・まあ、多分今ごろ海は氷で真っ白でしょうけど、それでも内陸ほど下がらないのが普通なんですよね。
おそらくは、大陸の方からの超強力寒気団のおかげなのかなぁ・・・稚内はそうでもないところを見ると、やっぱり流氷の影響が大きいみたいですね。
枝幸がそうだとすると、雄武も紋別も網走も寒いんだろうなぁ・・・

ま、漁業的には流氷がちゃんと来ないと困るんですけどね。
サロマ湖にまで、流氷が入るとちょっと困るみたいですけど。

そういえば、山口でも秋吉台で-10℃まで下がったそうです。
秋吉台は、現在美祢市なんですが、その美祢で交通死亡事故があったそうで・・・どうも、タイヤチェーンをつけようとしたトラックの運転手を、後ろから来た木材運搬のトラックがハネたらしいです。
どっちもどっちだけど、北海道でも冬の初めは、よく登らなくてチェーンをトラックが道の真中で巻いてたりしたのを見ましたよ。
大滝村から支笏湖に向かう道なんかだと結構多かったですよ。
ルスツから札幌に向かう途中(確か国道230だったはず)でも、多かったですね。
あそこは幹線だから、車多いし超迷惑でした。

まあ、実際、立春といっても暦の上と言うか、太陽暦の今ごろが立春というわけではないので、実際はひと月ちょっとくらいずれます。
実際の立春は来月ってことになりますから、そりゃ、それくらいだと氷も溶けてくれないと困りますね。
それこそ、北海道じゃないんだから・・・(;^ω^)

北海道なら・・・まだまだ冬だぁ・・・ねぇ・・・
ただ、気分はもう春ですけどね。

さてと・・・週末は写真でも撮ってこようっと。
一番安上がりで、奥が深いですから。DSC00591.jpg

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たえてさくらの・・・

世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

伊勢物語の主人公、在原業平の歌です。

こんな風な意味です。

「この世の中、もし桜という花が全然なかったとしたなら、春は心安らかに暮らせるだろうにね、桜があるばっかりに、気持ちが揺れたり、心が揺さぶられたりするんだよ、ヒトはさ」

業平は桜をけなしているのではなくて、愛でているんです。
こんなにも、心揺さぶられるものがあるのを。

それは、現代人でも同じこと。

世の中には花はいっぱいありますが、こんなにも心が揺さぶられるのは桜をおいてほかにはない、でしょう?

一部のヒトの中には、桜より、杉だ・・・という人もナキニシモアラズ、かもしれませんが・・・(;´Д`)
意味が違いますよねぇ・・・(^^;)
第一、杉に心が揺さぶられても、ちっとも嬉しくない。
花粉症じゃなくっても、これだけ花粉が多いと、鬱陶しいです。
車のフロントガラス、黄砂かと思うくらい、花粉で汚れてたりしますもの。

杉林なんかに行ったら、ホント大変なんだろうな?
って、思いますよ。

さてと、今日も仕事帰りに、桜を見に行ってきました。
このところ寒いけれど、今週末は桜まつりだそうで・・・それならば幾らかは咲いているのだろう・・・と。

結果は、ご覧の通り。

見事に・・・カンザクラ


あら・・・咲いてませんね。
花芽はたしかにいっぱいついてますけど、花はまだ、さっぱり・・・カンザクラつぼみ


ホント、咲いたの咲いてないだので、これだけ大騒ぎできそうな花も珍しいです。

他の花なら・・・「あ・・・咲いてないね、帰ろうか?」ですけど。

桜に関しては「あれれ?まだ咲いてないぞ、え~~いつ咲くんだよ? ほら、俺たちいつ咲くかって賭けてるんだよね、ほらぁ、今週中って言っちゃったじゃないかよ、どうしてくれんだよ、(゚Д゚)ゴルァ!!」
なんてことはしちゃあ、いけませんけど、いつ咲くか、あそこの桜はどうだとか、なんだとか、こんなに話題になりそうなのはやっぱり桜しかないですね。

週末から少し暖かくなるみたいで、その後に期待というところでしょうか・・・本当に今年はまだまだ冬が続くようです。

部活の話は、また、後日。

続きは、簡単に済ませた晩ご飯。
明日は、頑張りましゅ・・・今日は体調が悪いので(疲労だと思います)、早めにオヤスミします。

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向島のタヌキ

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ひとはいさ・・・

いろんな春の歌がありますけど、今日は紀貫之の

人はいさ心もしらずふるさとは花ぞむかしの香ににほひけるむめ


について。


おおむね、現代風にしますね。

この間ね、田舎に帰ったんだけどさ、兄貴とかさ、なんか、よそよそしい感じがするんだよね。
いや、ホントのところはわからないんだけどさ、ボクが感じるところ、そうなんだよ。
でも、庭をぼんやり見てたらさ、昔っからある梅の木がさ、花をつけててさ、その梅の木からいい匂いが漂ってくるわけ。
なんか懐かしくてさ、だって、昔と全然変わってないんだもの。
人の心は変わりやすい、って言うけどさ、でも、変わらないものってあるんだよね、ホント。

なんか、普遍的・・・でしょ?

人の心は変わりやすい。
でも、変わらないものだってある。

ってテーマです。

人の心は変わるから、なんか、つきあうのが怖い、それで、つきあい自体を放棄して、自分の殻に閉じこもって暮らしている。
そういうことって、ありません?

ワタシもそうでした。
肉親・家族に会うのが怖くて、没交渉で暮らして・・・
おかげで、親の死に目にも会えずじまいで。

ただ、急だったみたいだから、どのみち亡くなってからしか会えなかったのは事実でしたけど。

弟たちがワタシのことを知っているのかどうか、すごく不安で、やっぱり会いに行けなかった。
だから、向こうから会いに来てくれてすごく安心しました。
しかも、昔とあまり変わらない態度で。
ワタシの姿を見ても、さほどびっくりした様子もなくて。

人の心は変わるものだけれど、変わらないこともあるのだ、って思いました。

ワタシにとって、弟たちはこの梅の花、みたいなものです。
一度、機会があれば、ワタシがこの地にいるうちに彼らを招待したいと思っています。

ワタシが母から受け継いだものは、そんなにたくさんあるわけではありませんが、たぶん、お味噌汁の味くらいは再現できると思います。
それも、普段作るお味噌汁ではなくて、正月のハレの舞台で出されるお雑煮の味。
これだけは、本当に母の味だと、思っています。

まあ、基本的に料理の下手な人、でしたけどね。
若い頃に料理の腕前だけは抜き去ってしまった気がします。
ワタシ、帰省するといつも料理当番でしたから。

まだ、♂・・・だったんだけどなぁ( ̄。 ̄;)

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今日の続きは、刑事ドラマの話・・・?

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いわばしる

石(いわ)走る垂水(たるみ)の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも

あったかいので、こんな歌を思い出しました。

志貴皇子(しきのみこ)の歌です。

河床の石が出ているようなところですから、大きな川ではなくて、渓流です。
流れは速いけれど、そんなに水量が多いわけではなくて、でもちょろちょろって感じでもない。
だって、「走る」んですから。
濁流でも、激流でもなくて、でも、速い流れ、きっと浅いんだと思います。
手を入れたらバシャーッと水が飛び散りそうな。

垂水とは、滝のことなんですけど、滝の上のワラビが見えるわけだから、そんなに大きな滝ではない。
せいぜい、2~4m位の高さじゃないかと思います。
さわらび(早蕨)というのだから、ワラビが新芽を出したところ、まあ、あく抜きして湯がいて食べるのに適したくらいのワラビ(ナムルにすると美味しいですよ、お試しあれ)です。
高さはせいぜい30~40㎝だから、そんなに遠くから見えるわけはない。
だから、これくらいの小さい滝です。
10mも離れちゃったら、ワラビかどうか、わかんないかもしれないですもん。

萌え出づる、ってことは、まだ、ワラビの葉っぱが、一番くしゃくしゃっとしているときで、山菜そばとかに入ってるワラビの先っぽを想像してもらえばわかると思います。わらび

あれが、二等辺三角形の葉っぱになるんですけどね、長さ30~50㎝位の、でも、このときは赤ちゃんの葉っぱです、触ってみてもちょっと柔らかい。

ざっと、こんな意味です。

「渓流の(小さい)滝の上にワラビが芽吹いてきたみたい、どうやら春がやってきたらしいねぇ。」

やっと、長い冬が終わって、春がやってきたなぁ・・・っていう喜びの歌なんです。
みんな春にはやってきて欲しいですもんね。
冬が厳しいほど、なおさら。

ちなみに「けるかも」は伝聞推定の助詞なので、「(聞いた話だと)そういうことらしいよ」って意味です。
あんた! えらそうなこと言ってるけど、見てないんかぃ!?
って、ちょっと言いたくなりません?


でも、本当に今年の冬は厳しい。
連日大雪のニュースばかりだし、実感としても今年の冬は寒い。
ワラビが芽吹くには、まだまだかかりそう。

でも、そろそろふきのとう辺りは芽を出してもいいような気がします。800px-フキノトウの雌株20080407←これ、食用としては育ちすぎです^_^;

この間、京都でふきのとうのお寿司、いただきました。
一カンだけでしたけど。
木ノ芽味噌がかかって、ほろ苦くて、美味しかったです。

母方の祖父の家の裏に、たくさん蕗があってふきのとうも出るんですが、あんまり採ることも、もちろん食べることもなかったんです。
採るな、って言われてました。
やっぱり、トイレの裏だったからでしょうか?
湿っぽくて、栄養があるのでたくさん生えていたんでしょうね。

京都に行きましたのブログの中で音羽の滝を載せるところがなかったので、ここに載せておきますが、ワタシ的には「エッ? これが滝?」って感じでした。
水路からちょろちょろちょろっと水が垂れてるだけなんですもん。
めっさ人工的やし・・・σ(^◇^;)kiyomizu1.jpgkiyomizu2.jpg


やっぱり観賞用の滝なら、30mは欲しいですね。
あ・・・ムリか・・・

清水の舞台だって、30mないかも・・・だし。DSCF1652.jpg


滝の上って、下を見下ろすと本当に怖いんです。
下が見えないことが多いですし(たいていえぐれてるから)、水の流れが落ちる方向にサポートしてくれたり(>o<)するから、足を踏ん張って耐える。
沢登りをして、確保をするときは、まずは手近の樹にロープを回したり、岩にハーケンハーケンを打ったり、フレンズフレンズを噛ませたりして自己確保。
それから、滝口に足をかけて、流れに座り込んでロープを確保して、登って来いよ、って合図を送ります。
滝口に近づくときが一番怖いですね、確保しているとは言ってもね。

5mくらいの滝で滝壺が深いところなら、落ちても何となく平気ですけどね。
あがかないで、流れに身を任せていれば、浅いところまでたどり着くので。

落ちるのは、案外気持ちいいかもしれないんですけど、ただ、見ている分には本当に怖くて・・・
どうにも、登る方が性に合ってるのかもしれませんね。

でも・・・
5mほどの滝を登って、手を出した先に、まむしがとぐろを巻いていたとしたら・・・
アナタなら、どうしますか?

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あしひきの・・・

「あしひきの山鳥の尾のしだり尾の長々し夜を一人かも寝む」(柿本人麻呂)

短歌です。

百人一首の中にもあるとっても有名な短歌。

「あしひきの」は「山」にかかる枕詞。
山のすそが長く伸びている、というところから「あしひき」と言うようです。

ワタシなりに解釈すると・・・

「足を引くように長く伸びている山裾の、その山じゃないけれども、山に住むヤマドリyamadiri.jpg
の長く伸びて、伸びすぎて垂れてしまっている尾のように長い長い夜をワタシは今夜も一人で過ごさないといけないのか、独り寝はさみしい、秋にはヒトのぬくもりがほしいのに・・・」
って感じかなぁ・・・

この歌のキーワードは「長い」と言うこと。

ヤマドリの尾は長いですが、それをわざわざ「しだり尾」(長すぎてしだれるほど長い尾)と形容し、さらに、山鳥を引き出すのに、「あしひきの」という枕詞を使って、さらに長い長い、という感じを出してるんですね。

季節はいつか? と言うと、これは秋です。
秋以外にありません。
秋の夜長、と言うことで、「長々し夜」という表現なんです。
山鳥が目立つのは秋だ、と言うこともあります。
草が枯れて、草むらで暮らす山鳥もその姿を徐々に見せるようになる季節だからですね。

さみしい歌です。
秋の夜長を一人で過ごさなくてはいけない・・・さみしいです。
冬はさみしいけど、寒いからすぐ寝ちゃいます。
秋はそこまで寒くない、だから起きてるんだけど、起きてたらさみしい感がつのる・・・

あ~まるで、ワタシのことみたい。
あ~も~~かまってほしいな、ホント

徒然草

たまにはこういうのもいいかと・・・自分の言葉の感性がどれくらい変わったかの覚え書きですね。

つれづれなるままに、ひぐらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

まずは、標準的に・・・

することがない今日この頃、一日中硯に向かって墨を摺って、心に映っては消えていくつまらないことを、なんとなく書きつけていくと、不思議と変な気持ちが湧いてくるものだな。

という感じ・・・たぶん、イマイチよくわからないのではないでしょうか?

で、こんなふうにしてみました。

さしあたって、急ぎの仕事もないし、今日は休みだし、することもないんだよな。
しゃあないなぁ、んじゃ、ブログでも書くとしますか。
んでも・・・何書こうか、花火の話は書いちまったしな、取り立てて書くことってないんだよ。
んじゃ、どーしよ、じゃあ、適当に浮かんでくることでも書くか・・・う~~ん、う~~ん、お題がないのも困ったもんだな、うん、そうだ、あの話を書こう、上司に怒られた話とかさ、彼女とケンカした話とか、他人にはどーでもいい話かもしれないけど、オレにとっては結構大事な話なんだよ、これがさ。
んで、書き始めたはイイんだけどサ、あれ? 変な展開になってきちゃったよ、オレ、なんで政治批判なんてやってんだよ、上司の悪口書くんじゃなかったんかよ、どーなってんだよ? いつの間にか彼女がフタマタかけてるんじゃ? って話になってるし・・・
あ~~もう、ワケ分からんけど、アップしちまおう。
こんなブログ読むヤツ、いねーんだろうな?(^。^;)


徒然草の冒頭は、たぶん、こんな話・・・かな?
気持ちはこんな感じ、だと思います。
一般の人は古典に触れる機会は少ないと思いますが、現役で古典に触れる、高校生とか大学生とか、もし見ていたら自分でもやってみてください。

文法がとっても大事なことが、よくわかりますから。

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