これがね~、特にはないんですよね。
嫌いな漢字ならある、例えば、コレ
「郎」
もう、ダイッキライですよ、この字。
だいたい、まともに読んでもらえない字だし、オトコって意味ですからね。
イチローだと、長男だってすぐ分かるし。
一郎、と書いた場合ですけど。
しかも、「ろう」って読まないんだ・・・これ。
やでやで・・・(;^ω^)
だから少なくとも、カラダまで変えちゃったら、この字だけは変更しようと思ってるんですよね。
意味もそうだけど、やっぱりまともに読んでもらえないから。
大学の時なんか、毎度毎度、苗字も名前も読み間違えてくれて、もう途中でめんどくさくなって訂正するのはやめちゃいました。
ま、それどころかあんまりツマンナイから途中で講義自体に行かなくなっちゃいましたけどね。
基本、中世の外国文学の話なんかワタシには向いてない。
まだアレなら、中国の古典のほうが読み解く楽しみがあっていい。
全然読めないですけどね・・・最初は。
それこそ、漢字ばっかりだし、どこで切れているのかもさっぱりわかんないし。
一応、切れ字っていうのがあって、そこでピリオドだったり、カンマだったりして文章が途切れているんですけど、それが最初はさっぱり分かるはずがないんですよ。
あ~~やっぱり、漢字嫌いかも。
あえて好きな字をあげるとしたら、
「碧」とか「翠」かなぁ・・・
どちらも色ですね。
絵の具のブルーでない、「あお」と同じく絵の具のグリーンじゃない「みどり」と。
と言いつつ、ワタシ微妙な色は苦手で、よくはわからないんですけど、何だか透明感のあるこの手の色の中だと落ち着くので・・・
一般的に見ると、どちらも青系統の色なんだけど、マジョーラっぽくて角度によって見える色が違ったりして・・・宝石とかの色がこういうのですね。
翡翠・・・これ、読めます?
「ヒスイ」とも読みますし、「カワセミ」とも読みます。
こういう色が好きなんです。
って・・・漢字の話じゃないですね、これじゃ。
漢字といえば、ワタシが専門にしていたのは、漢文じゃない、でも、ひらがなもカタカナもない時代の文学。
最初に一読したときは、さすがに現代風に表記された和漢混淆文の形で読みましたけど、本来はひらがな部分も全部漢字で、いわゆる漢字の読みだけを借りて日本語表記した、「万葉仮名」ってやつです。
これが、結構難しい。
内容がだいたい頭に入っているから読めるようなもので、入ってなければ全然読めなかったり・・・
結構頑張って読みましたけど、読めば読むほど漢字、嫌いになるんですよ。
だって、漢字ばっかりだし・・・(^_^;)
それに、大学のときは国語の先生になる勉強をしているわけで、当然書道の時間というのが必修科目であるわけです。
なんだけど・・・
アレ・・・苦手
字がうまく書けないから、は当然なんですが、真剣に書こうとするとやたらと疲れるんですよ。
とにかく、一筆入れるまでにすごく時間がかかって、集中して入れて、すっと引くだけで、もう、疲れる。
最後の止めはらいでは、もう疲れきっている。
這々の体で、寮まで何度も歩いて帰ったのを思い出します。

今日は何が食べたいの?
と、聞くのはいつもぼくの役割で、保育計画を立てている彼女の眉間にはいつもシワが寄っていて、聞いているか聞いていないのかわからないようなときには、思わず眉間を横に広げてシワを伸ばしたくなるのだけれど、そんなことをしたらきっと怒るだろうから、さすがに実行したことは一度もない。
あまり大きくはない、こたつテーブルの上は、もう資料やらバインダーやらでいっぱいで、思い切り片付けなければ作った食事は乗りそうにもない。
こりゃ、だいぶ掛かりそうだねぇ・・・
ちょっとおしゃれなものを作ってもいいのだけれど、これは案外、ぼくの自慢の味のほうがいいのかもしれない、と思って、キャベツを野菜室から引っ張りだして、半分に割り、みじん切りにならない程度に細かく刻み、この間、天ぷらをしたときに取っておいた天かすを冷凍庫から引っ張りだして、魚の粉やら、山芋やらも出してきて、大鍋にいっぱい入れて、天つゆを入れ、卵を入れ、すった山芋も入れ、最後に小麦粉を入れてぐちゃぐちゃとかき混ぜる。
最後に、ちくわを刻んで、入れてタネが完成。
あとは、豚バラを載せて焼くだけ。
弱火にして、油を引いて、じっくりじっくり焼く。一気に焼いたりせずに、ゆっくりゆっくり焼くと中がサウナ効果で、キャベツが柔らかく甘くなる。野菜は、ネギもいいし、ほかの野菜を入れたっていいのだけれど、キャベツオンリーがぼく流。いや、母譲りかな・・・ウチのおかあちゃんは、まともな料理はあんまりしなかったんだけど、お好み焼きだけはいっつも作ってくれたんやで、って彼女には話したことがある。
「タッくんの関西弁は、柔らかくていいね」
お好み焼きの感想を聞いたのに、返ってきたのはそんな言葉で、ぼくはちょっと拍子抜けがする。
多分、美味しいはずなんだけどなぁ、ここらで食べるよりはずっと、きっと、確かに。
「どうなん? 味の方は?」
仕方ないから、あらためて聞いてみる。
「うん、柔らかいよ。味も、言葉も。でもさ、できたら甘い言葉もささやいてみない?」
そういえば、甘い言葉なんて、口に出して言ったことないことに気づいて、ぼくの顔は少し赤くなる。何を言えばいいんだろ?
「顔に出てるよー 何を言ったらいいの? って考えてるでしょ?」
うん、考えてる、一生懸命、頭の中がパンクしそうだよ、こういう時は言葉の勉強なんかしなきゃよかったって思うよ、いっぱいいっぱい言葉が溢れすぎて、どれを選んだらいいのかさっぱりわからない、何を選択すれば正解なのか、全然見当もつかない。
「また、変な顔になってるよ」
下唇をとがらせていたことに気がついて、慌てて引っ込める。アカンよ、わからへんよ、なんて言うたらエエのん?
「多分・・・シンプルでいいと思うよ」
ぼくは、シンプルに彼女の胸に顔を埋めたが、しっかり顔をつねられた。バカ! だって・・・あれ、もう思い出になっちゃったな。
20分くらい経って、彼女の傍らに行き、そろそろご飯にしない? とささやく。
彼女はこっくり頷いて、資料を片付け始める。ぼくはと言えば、今の今までフライパンの上にあったお好み焼きを、まだ焼いてないタネと入れ替え、一緒に作ってあった味噌汁をお椀に注ぐ。
キャベツと、ちくわの味噌汁、甘い白味噌で仕立ててある。
大きな皿に、大きなお好み焼き。かなり分厚いものだけど、ゆっくりじっくり焼いたから、きちんと中まで火は通っているはずだ。
はずだけど、彼女は怪訝な顔でぼくの顔を見つめる。
「あれ? 一枚だけ?」
「うん・・・一枚だけ」
「それ、私のでしょ? タッくんのはどうするの?」
「うん、今焼いてるから大丈夫やけど・・・あとで食べるから」
「それでもいいけど、大きいし、一緒に食べればいいしょ?」
「ええけど・・・お腹すいてるんちゃうの?」
「すいてるけど、でも、それってタッくんも一緒っしょ? お味噌汁注いできなよ」
「ほな、遠慮せんとそうするわ。あ・・・取り皿もいるな、それも取ってくるわ」
ぼくはキッチンに行って、焼きかけのお好み焼きをひっくり返し、味噌汁も注いで、戻ってくると、果たしてお好み焼きは見事に櫛切りにされていた。まるでピザかなんかみたい・・・
「あれ? そんな風に切ってしもたんや・・・あはは・・・なんやそれ(笑)」
「笑わんでもいいしょや、だって、いつもこうやって切ってるもん」
ちょっと拗ねたふうな彼女は、いつもよりは小さくなった気がする。
慌ててぼくは、
「うん、これはこれで、面白いかもしれへん、ちょっと待ちぃや、カメラ取ってくる」
「何で撮るのよ? ダメなんでしょ? こういうのは・・・」
「そんなことあらへんて、記念やもん、これも二人の」
小さくなった彼女の肩が、今は少し震えている。
「あは・・・恥ずかしいよ、そういうの」
今度は耳まで真っ赤になった彼女の笑顔に向かって、ぼくは夢中でシャッターを切る。
「撮るのはいいけど、現像しないで」
「なんで?」
「だって、恥ずかしいもん」
自然にぼくの顔にも笑みが浮かんで、カメラを傍らに置いて、彼女の身体を引き寄せる。恥ずかしくなんかないよ、なんにも恥ずかしいことなんかないよ。彼女に言い聞かせるよう、自分にも言い聞かせるよう、ぼくは何度もつぶやく。
「食べよう、冷めちゃうから」
その時撮ったフィルムはまだ、現像しないで置いてある。
もう、中で腐っちゃってるかもしれないけれど、もう一つ焼き付けたところにはしっかり残っている。
ぼくの記憶というフィルムの中には。
また、断片を書いてみました。
例によって、実話ではありませんから、あしからず。
そんなこともあったような、なかったような・・・そんな話です。
今度は、「あたし」を主人公にしてみましょ。
でも、「あたし」ってば、イタイ話のほうが多いんだよなぁ・・・
はてさて、またお会いできるまで、またね~
かえるママ21 : 2012/04/24 (火) 08:06:27 修正
日本の色を表す漢字って素敵な漢字が多いですよね....
色も、日本の色って素敵です。お着物にも表現されてますよね。
イチローは次男ですよん。
イチローは痔なんですよん。(うそです)
以前は嫌いだったけど K-tooko : 2012/04/23 (月) 22:49:37 修正
世の中を登っていけなんて 大そうな名前をつけられて
すっごく嫌だったけど
今 登山にどっぽり ハマってて
昔より そんなに嫌いじゃなくなった。
人って 変わるものですね。